2014/6/20

注目される「ハラール」

ハラールとは、イスラム法上で許された食べ物を指す。豚肉、アルコールといったイスラム法上の戒律によって禁じられた食材は使わない。牛肉、鶏肉もお祓いをして使用する。
また、イスラム法によって、食品添加物など人体に有害とされるものを製造段階から徹底的に排した自然食、オーガニックフードのことも指す。魚や野菜は、使用が認められている。

日本初のハラール専用の
食品加工・調理施設が千葉市に誕生

SALAMとは、アラビア語で「平安・平和」を指し、安心・安全をも意味する。
サラム フーズ プロセッシングは、熊本県の温暖な気候と土壌で130日以上飼育される大型の地鶏「天草大王」や、オーストラリア産のプレミアムビーフなどを精肉する他、千葉県山武市の大高醤油(株)と共同開発したアルコールを添加せず、保存料を使わずに作った本醸造こいくち醤油などを使用。カレーやローストビーフ、焼き鳥などへの加工も行う。
ハラール専用の食材製造工場として、在日ハラール認証機関によるハラール認証と中東諸国対応のハラール認証については取得済み。マレーシア政府ハラール認証機関JAKIMによるハラール認証は申請中。さらに2014年には最も完成度の高い食品安全マネジメントシステムとされている「FSSC22000」を取得する予定だ。

施設内の様子
施設内の様子
施設内の様子
施設内の様子

サラム フーズ プロセッシング(SFP)を運営する佐藤長八商事(株)

ハラールフード専門施設ではありますが、スタートラインは安全な食材を作っていらっしゃる生産者の皆さんと手を取り合い、誰もが安心して食べられる食材、加工食品を目指していくことでした。どんな方にとっても安全な食材を使って加工食品を作るのがSFPです。鶏、牛肉、魚、野菜と自然界で取れたそのままを添加物なしでやっていこうと思っています。

サラム フーズ プロセッシング
千葉市花見川区幕張町1-7686-6 TEL:043-305-5577

佐藤敏彦代表取締役社長
佐藤敏彦代表取締役社長

「サラム フーズ プロセッシング」
竣工披露パーティー メニュー一例

ソーメンのサラダ仕立て 

ソーメンのサラダ仕立て
ソーメンのサラダ仕立て

麺つゆに含まれるみりんはアルコールが使われているため使用できないので、だし、しょう油、砂糖でつゆを作る。サラダを和えるマヨネーズも市販のものは防腐剤などが入っているため、手作りする必要がある。ちなみにしょう油は、アルコールを添加せずに作られた千葉の大高醤油(株)によるハラール認証取得済みのもの。

パエリア        

パエリア
パエリア

オーストラリア産牛肉と大分県産鶏肉は、ハラール認証を受けたもの。オーストラリアから牛や子牛の骨をハラール認証の生産者から仕入れている。

冷前菜7種       

冷前菜7種
冷前菜7種

手前からボイル野菜ガーリックアンチョビソース、蒸し鶏の胡麻ソース、干し椎茸と筍の醤油煮、クラゲのキャベツ巻、小海老のマヨネーズ和え、生春巻き2種(蟹、ローストビーフ)、鮪のわさびオイルソース。

ホテルスプリングス幕張 取締役総料理長 井藤潔シェフ

当ホテルでは以前から各国の要人を迎えていましたので、ハラールメニューについては知識がありました。2013年7月にハラール専用キッチンスペースを設けて本格的に取り組み始めました。
ハラールのニーズは、今後確実に増えます。一番の課題は作り手の問題意識。中途半端にやると国全体の問題になってしまいます。ですから、ハラールについては、当ホテルだけでなく、日本全国のシェフが取り組まなくてはいけないことだと思います。

ホテルスプリングス幕張
千葉市美浜区びび野1-11 TEL:043-296-3111

井藤潔シェフ
井藤潔シェフ

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