Vol.49
石川　誠　 Ishikawa Makoto
牛フィレ肉のウエリントン風　ソースペリグートリュフのムースを添えて　

Filet de Bœuf à la "Wellington" Sauce Périgueux aux Mousse de Truffe
KKRホテル東京

【作り方】

１.ソースを作る　
（1）エシャロットアッシェをバターでスエしルビーポルトを加え､煮詰めフォンドヴォーを加える。
（2）10分煮込み灰汁を取りパッセする。
（3）トリュフアッシェ、トリュフオイルを加えバターモンテする、煮立てすぎないように注意、塩・胡椒で整える。
（4）牛乳100ccに5ｇのレシチンを加えぬるま湯ていどに膨潤させトリュフオイル5cc加え泡立。 　
２.デュクセルを作る。
（1）シャンピニオン・エシャロット・オニオンをフードプロセッサーで微塵切りにする、好みによって大きさを変える。
（2）上記の3種をバターでソテーしデミソース・クリームを加え煮詰める。
（3）強力粉を振り入れる、だまにならないようによく合わせる、塩・胡椒で整える。
３.フィレ肉をパイで包む
（1）ラップ上に120ｇデュクセルを置きさらにラップで挟み15×30cm長方形厚さ2mm程度に延ばす。
（2）牛フィレに塩・胡椒し、デュセル上のラップを剥がし乗せ巻き込む、下のラップを持ち海苔巻の要領で巻く、冷蔵庫にしまい、絞める。（ラップは、とらない）
（3）パイシート20×30cmの四方に卵黄を塗りフィレ肉を置く、ラップをデュクセルが剥がれないように剥がしパイを巻く。
（4）ピケローラーでまんべんなくピケし卵黄をドレする、２～３回行う。
（5）トレーに網を置きクッキングシートを敷く（パイの大きさに合わせる）
（6）コンベクションにて180℃で色付けし、140℃に落とし火入れする。
（7）30～40分休ませ、好みの厚さにカット、付け合せを添えて提供する。

【シェフからのコメント】
この料理は、婚礼のメイン料理として長年受け継がれてきた料理で、いわゆる古典と言われるものですが、いろいろな調理方法が凝縮された、すばらしい一品です。当ホテルでは、フォアグラペーストでなくシャンピニオンデュクセルを使用したヘルシーな方法で提供しております。　今回は、トリュフのオイルをムース状にして、強調するアレンジを試みてみました。温故知新ということわざのように古典を深く理解し新しい創作をする事を日々大事にして業務に励んでおります。昨今、ホテル宴会・婚礼部門では、食材の１次加工は、ほとんどなくなりつつあります。若い調理人の方は、なかなか魚、鶏等を加工する機会がなくなっています。協会の講習会・レクチャーランチなど利用して、勉強していただきたく思います。

【プロフィール】
1988年　東京調理師専門学校卒
1994年　KKRホテル東京入社
　同ホテル　コーヒーハウス「カトレア」
　同ホテル　ラウンジ「ロイヤル」
　同ホテル　レストラン「芙蓉」の各シェフを務める
2014年　宴会調理シェフ就任　現在に至る

1994年　西洋料理専門調理師取得・同技能検定合格
1995年・1999年　上野夏祭り「氷彫刻コンクール」３位入賞
1997年　明治神宮奉納氷彫刻展にて個人３位入賞

所属団体 　1991年　（公社）全日本司厨士協会東京地方本部入会
2011年　同会 会長賞受賞

【KKRホテル東京について】
正式名称は、国家公務員共済組合連合会のKKRホテルズ＆リゾーツに所属するホテルです、1994年に虎ノ門から現在の場所に移転してきました。少々堅苦しいイメージがありますが、一般のお客様も気軽にご利用できる施設です、首都東京の緑豊かな皇居に隣接したホテルで東京駅まで5分でショッピングに便利な銀座・秋葉原・築地、また日本の伝統や風情を味わえる浅草・上野界隈、人気のエンターテイメントエリア東京駅界隈・六本木・お台場などビジネスや観光などに最適な立地です。161室の客室、5つのレストラン・バーなどの施設も充実しております、東京都心にありながら落ち着いた雰囲気のホテルで快適なご滞在をお楽しみいただけます。

http://www.ｋｋｒ-hotel-tokyo.gr.jp

2014/09/15更新