2018/11/30

Vol.62
安冨 正己Masami Yasutomi
鮑のソテー蜜柑風味のソースブールブラン リース仕立て
Sauté d'oreille de mer sauce beurre blanc au clémentine en couronne

ロイヤルパークホテル 鉄板焼すみだ

鮑のソテー  蜜柑風味のソースブールブラン リース仕立て
鮑のソテー 蜜柑風味のソースブールブラン リース仕立て

【作り方】

材 料 数 量 材 料 数 量
“ ソースブール
ブラン”
  “生ハムとオリーブのオーナメント”  
エシャロット(アッシェ) 20g
ブイヨン・ド・ヴォライユ 200cc
白ワイン 25cc 卵白 50g
白ワインヴィネガー 50cc パールアガー 5g
バター 100g 生ハム 5g
蜜柑ジュース 100cc オリーブアッシェ 3~4個
“赤ワインヴィネガードレッシング”      
赤ワインヴィネガー 25cc “リース仕立てのサラダ”  
グレープシードオイル 100cc チコリフリーゼ 20g
3g トレビス 5g
胡椒 少々 マイクロトマト(赤・黄) 各2房
“トマトのムース”   シーアスパラ 5本
トマト(完熟した物) 200g 花レタス 2房
フレッシュクリーム45% 50g クレイジーピー 3g
板ゼラチン 2g ジャガ芋(インカの目覚め) 5g
3g 海藻ビーズ 5g
“人参としめじのピクルス”      
300cc    
白ワインヴィネガー 50cc    
砂糖 20g    
10g    
しめじ 2グラム    
人参 5g    

【調理の要点・ポイント】

《ソースブールブラン》
①:エシャロット、白ワインヴィネガー、 白ワインを鍋に入れ煮詰める。
②:①にバターを少量づつ加え乳化させていき、塩、胡椒で味を調え漉す。
③:②に煮詰めた蜜柑ジュースを加える。
《赤ワインヴィネガードレッシング》
 赤ワインヴィネガー、グレープシードオイル、
 塩、胡椒をボールで混ぜ合わせる。
《トマトのムース》
①:トマトを湯剥きし塩を振り、ミキサーにかける。
②:①をシノワで漉し、ペーパータオルを敷いたザルに移す。
 一晩置いて、果肉と水分に分ける。
③:②のトマトの水分を火にかけ、2/3位まで濃縮し、氷水で戻した板ゼラチンを加え熱を取る。
④:②のトマトの果肉に③を加え、泡立てたフレッシュクリームを
 切るように合わせ、塩、胡椒で味を整え1時間程冷蔵庫に置き固める。
《生ハムとオリーブのオーナメント》
①:ブイヨン・ド・ヴォライユを卵白で澄ます。
②:①にパールアガーを加え球形の型に流す。
③:②の中心に生ハムとオリーブのアッシェを入れ固める。
《人参としめじのピクルス》
①:水300cc、白ワインヴィネガー50cc、砂糖20g、塩10g、でソミュールを作る。
②:人参、しめじをボイルし①のソミュールに漬け込む。
《リース仕立てのサラダ》
①:チコリフリーゼ、トレビス、赤紫蘇、クレイジーピー、玉レタス等の葉野菜はしっかりと洗った後、水気を取る。シーアスパラ、マイクロトマトはブランシールし氷水に落とす。
②:①の野菜をアシェットの周りにリースの様に盛り付け、クネルに抜いたトマトのムース、生ハムとオリーブのオーナメント、人参としめじのピクルス、フリットにした北あかり、海藻ビーズで飾りつける。
[作り方]
①:鮑を生きたままバターでソテーし、白ワインを加えて鍋に蓋をし、柔らかく蒸し焼きにする。※鮑の身を先に殻から外してしまうと、硬くなります。
②:焼き上がった鮑を殻から外し、肝と口を取る。※口は処分しますが、肝は使います。
③身を5mmのエマンセにカットして肝と共に、リース仕立てのサラダのアシェットに盛り付け、蜜柑風味のブールブランソースを流す。
仕上げにドレッシングをサラダの周りにかける。
                    
【この料理に合わせて】爽やかな柑橘系果実とミネラルが豊富な、ロワールの白ワインPouilly Fumé Baron de L 2012 ( プイィ フュメ バロン ド エル 2012)を添える。鮑の旨みが引き立ち、ソースとの余韻を華やかに奏でます。

【後進へのメッセージ】
【これからの日本の料理界を担って行く若手の料理人達へ!】
貴方たちの料理人への第一歩は憧れから始まったのではないでしょうか・・・
こんな料理が作れるようになりたい。あのようなシェフに成りたい。また、こんな場所で働きたい、お店を持ちたいなど…しかし、厳しい現実に直面して行くと、夢がだんだんと萎んでゆくこともあるでしょう。また、挫けて辞めたくなる事も有るでしょう。でも、そんな時に助けてくれるのは、友であり、厳しくも優しい先輩だったり、可愛がっている後輩です。若手の皆様に、一人前の料理人として、立派な社会人として生きてゆく為の、私からのアドバイスをお送りしたいと思います。尊敬できる師を探しましょう。同じ志を持った友を作りましょう。そして、あなたの思いを伝えられる後輩を育てましょう。師は道標となってあなたを歩ませて下さいます。友は志が同じであれば、途中別の道を進んでも、何年または、何十年か先に再会し、協力し合える事でしょう。そして、苦楽を共に歩んだ後輩は、あなたの考えに共感し、頼もしい後ろ盾となってくれるでしょう。料理は一人だけでは作れません、生産者、食に携わる色々な方々の協力があってこそ初めて一皿が完成するのです。料理人も同様です、色々な人と交じり合ってこそ成長して行くのです。料理人とは、人に喜びと感動を与えられる素晴らしい職業だと思います。是非迷うことなく、ご自身の夢と憧れを貫き、思い描いた人間へと成長して行って下さい。
若人よ、負けるな!頑張れ!

安冨 正己
安冨 正己

【プロフィール】
1982年 近鉄都ホテルチェーン入社
1984年 東京ヒルトンホテル入社
1989年 ロイヤルパークホテル入社
2005年 同ホテル鉄板焼きすみだシェフに就任
現在に至る。
【所属】
内閣府認定公益社団法人全日本司厨士協会 中央支部長
NPO法人 レ・ザミ・ドゥ・キュルノンスキー・ジャポン 会員
【資格】
厚生労働大臣認定 専門調理師 調理技能士資格 取得
一般社団法人日本ソムリエ協会 ソムリエ呼称資格 取得
日本ドイツワイン協会連合会 ドイツワイン・上級ケナー資格 取得

【勤務先の案内】

〈ロイヤルパークホテルについて〉
 
ロイヤルパークホテルは、 地上 20 階、 地下3階、 客室 419室、1000平方メートル を誇る大宴会場を備え、 お客様の幅広いニーズにクオリティの高いサービスをご提供するグランドホテルとして、 1989 年に開業しました。 2019年6月に、 開業30周年を迎えるにあたり、 「CHIC TOKYO STAY~粋な街の、 意気なおもてなし~」をコンセプトに、 新しさと懐かしさが交差する街、 東京・日本橋に位置するホテルとして“粋で洗練されたおもてなし”でお客様をお迎えしてまいります。

【所在地】〒103-8520 東京都中央区日本橋蛎殻町2丁目1番1号
【Phone】03-3667-1111(代表)

<鉄板焼 すみだ>

ホテル最上階の素晴らしい眺めとともに、お客様の目の前で、熟練したシェフの鮮やかな手さばきで調理される、和牛や魚介類をご堪能いただけます。
ゆったりとした空間には、4つのカウンターと3つの個室、そして、お食事後に、ゆっくりとデザートタイムを楽しめるコーナーに分かれおり、ビジネスのお打合せを兼ねたご会食や、海外からの方々へのおもてなし、記念日のお祝いなどにご利用いただけます。

ライブ感溢れる鉄板焼を、是非、五感でお楽しみください。

すみだ店内
すみだ店内
ホテル外観
ホテル外観

ロイヤルパークホテル
https://www.rph.co.jp/index.html

2018/11/30更新

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